【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

 とりあえず話を最後まで聞いてから判断しても良いだろうと思った。


「……この城山学園を知っている普通の人間は、ここはエリートの通う学園だと思っているみたいだけれど実際は違う。入学したいと受けても落とされるのは、単純に吸血鬼でもハンターでもないからなんだ」

 その説明には納得した。
 どんな優秀な人でも落とされるっていうのはそういう理由か、と。

 でもそれならそれで別の疑問が浮かんでくる。

「でも……あたしもお姉ちゃんも吸血鬼じゃないし、ハンターってのでもないと思うんですけど……」

 私も思った疑問を愛良が言ってくれた。

 吸血鬼でもハンターでもない。
 それは紛れもない事実。お母さんもお父さんも人間だし、普通の社会人だ。


 それに関しては田神先生も頷いてくれる。

「ああ、その通りだ。君たちは紛れもなく人間だよ。そしてハンターでもない」

 じゃあどうして城山学園に転入なんて話になったのか。
 どうして? と聞く前に、田神先生が続ける。

「ただし、我々吸血鬼にとってはとても特別な人間なんだ」
「え?」
「君たちは……いや、愛良さんは吸血鬼の花嫁なんだよ」
「……え?」

 もはや愛良も「え?」としか返すことが出来なくなった。


 いやだってそうでしょう?
 吸血鬼の“花嫁”って。何で嫁とかの話になる訳?