【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

 と言いたいところだけれど……愛良は信じてるみたいだし、ここにいるみんなが冗談を言っている様な雰囲気が全くない。

 信じられるかどうか以前に、信じられないと口にすることが出来そうにない。


 だから代わりに、本当に吸血鬼なのかどうか確かめる質問をしてみる。

「でも、吸血鬼って日光に弱いとか言いますよね? でもみんなは普通に昼間も活動してるじゃないですか」

 他にもニンニクや十字架に弱いとか、吸血された人間も吸血鬼になってしまうというのが吸血鬼伝説の鉄板だったはずだ。

 そこのところの説明が欲しい。


「ああ、確かに伝説としてはそうなっているね」

 その疑問はもっともか、と説明する体勢になってくれる田神先生。

「まず簡潔に言うとその伝説はデタラメだ。伝説で語られている吸血鬼は死者が蘇るというものから来ているが、本来の吸血鬼は全く別物なんだ」

 伝説の吸血鬼はまだ医療が発達していない時代に、死者が蘇ったと勘違いしたことから来ている話なのだと。

 そして田神先生達のような本来の吸血鬼は、どちらかというと人間の変異体のようなものなんだそうだ。

「合っているところがあるとすれば、血を飲まなきゃならないというところと、身体能力が高いことくらいだな」

「あ、やっぱり血は吸うんですね?」