【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

 断るのも逆に悪いかもしれないし、ここは甘えさせてもらおう。

「あとは、この周辺施設の事は悠斗に聞いたかな? そのうち案内もするから楽しみにしていてくれ。寮のことは基本的に上原さんに聞けば何とかなるから」

 ニッコリ笑顔で他の施設の事など纏めて話した田神先生は、一息ついてから私達を一人ずつ見た。


「で、ここからが本題だ。君達が一番知りたくて、一番大事なことを教えないとならない」

 顔は微笑んでいるけれど、雰囲気をガラリと変え真面目な話をするのだと伝わってくる。

 軽く居住まいを正した私達はどんな話でもドンと来い! という気分で田神先生を見た。


「そうだな、とりあえず直球で行こう。……この城山学園は、吸血鬼とハンターの為の学園なんだ」

「……はい?」

 思わず聞き返し、コテリと首を傾げる。


 聞き間違い?
 いや、確かに吸血鬼とハンターって言葉が聞こえた。

 じゃあ冗談を言われたの?
 真面目な話をするって雰囲気出しておきながら?


「えっと……冗談ですか?」

 一応聞いてみる。

「まさか、本当の事だよ」

「……」

 もはや何とコメントしたらいいのか頭を悩ませていると、愛良が神妙な顔で口を開いた。

「つまり、零士先輩や石井先輩も吸血鬼かハンターだって事ですか?」