【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

 そんな言葉が浮かぶ様な綺麗所男子揃い踏みの室内に少し気後れしてしまう。


 これに愛良が入れば美少女と美形男子と見応えがありそうだ。

 でも逆に私だけ場違いな感じ。


 それが更に気後れの原因だった。


 とはいえ入らないわけにはいかない。
 色々と説明して貰わないと。


「こっちもさっき揃ったばかりだから大丈夫。さ、二人も座ってくれ」

 数日ぶりに見た田神先生は爽やかに笑って席を勧めてくれた。

 相変わらず好感の持てる雰囲気だ。


 勧められるままに椅子に座ると、ローテーブルを挟んで私と愛良を囲む様に皆も椅子に座る。


 おぉぅ……なんか、圧巻。


 グルリと見回し目が合うと、皆微笑み返してくれる。

 零士だけはあからさまに不機嫌な顔になったけど。


 何よ!
 私だってあんたと目なんか合いたく無いわよ!


 気を取り直して、私は田神先生を見ることにした。

 私達の前にお茶を出してくれた田神先生は、お礼の言葉を受け取ると愛良の正面に座る。

「さてと、まずは部屋はどうだったかな? 生活に必要なものは一通り揃えたつもりだけれど、足りない物はなかったかい?」


 いえ、むしろ至れり尽くせりで良いのかな、とか思ってます。


 そんなことを考えていた私は乾いた笑いが出て来そうだった。