【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。

 まあ、何てコメントしたら良いか分からないよね、これ。


「あ、でも住み心地は良いからな!」

 最後にそう付け加えた津島先輩に、私は「それは良かったです」としか答えられなかった。

 寮の前に車は停まり、私たちはバッグを手にして下りた。

 近くで見てもなんか凄い。


 でもチラホラと出入りしている学園の生徒は違和感も無く自然な様子。

 何日かすれば私も慣れるのかな?

 と思いつつも、今はまだ無理だとも思った。


「では、私はこれで失礼致します」

 背後から声が掛けられ、慌てて振り返る。
 菅野さんが優しげに微笑み、丁寧なお辞儀をした。


「あ、送って下さってありがとうございました」

 そう言った私に続き愛良もお礼を言ってお辞儀する。


 菅野さんは嬉しそうに目を細め、「勿体無いお言葉です」と言い残し再び運転席に乗り込んだ。

 去って行く車を見送っていると、今度は津島先輩から声が掛けられる。


「じゃあまずは部屋に行って荷物置いて来ようか」

「あ、はい」

 返事をしながら、私と愛良はお城――もとい、寮に向き直った。


 入り口は自動ドア。

 入ってすぐ目の前にはソファーやテーブルが沢山あって、何人か飲み物片手にくつろいでいる。

 そのスペースの一角には結構大きなテレビが備え付けてある。