闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

 リビングダイニングやバスルーム、奥には多分寝室もあるみたい。

 アジトでもあるって言っていたけれど、やっぱり普通の家のように見える。


「来いよ」

「あ、はい」


 誘われるままに付いて行ったけれど、櫂人先輩が真っ先に向かったのは寝室と思われる部屋。


 え? リビングとかじゃないの?


 思わず警戒して足を止める。

 櫂人先輩のことは好きだし、彼も私をトクベツに思ってくれているみたいだってことは分かっている。

 でも、ちゃんと思いを交わしたわけでもないのにいきなりベッドのある部屋に向かうとか……。

 いくら好きな人だとしても、流されるようなことにだけはなりたくなかった。