闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

 まだまだ聞きたいことはある気がするのに、整理出来ないせいで何を質問すれば良いのか分からない。

 そうして黙り込んでしまうと、櫂人先輩が何かを言おうと口を開く。


「恋華、お前――」

「櫂人。大橋さん来たぞー」


 でも湊さんが声を掛けてきてその言葉は止められてしまった。


「ああ、噂をすればってやつだな」

「え?」


 櫂人先輩は続きを口にするのを諦めたのか、湊さんの方へ視線を向ける。

 私も(なら)ってそっちを見ると、湊さん以外に大人の男性と思われる人が数人こっちに向かって来ていた。

 先頭を歩いているのは眼鏡を掛けた知的な男性。

 スタイリッシュにスーツを着こなしていて、一見エリートサラリーマンのように見える。