闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

 真理愛さんの血をということは、やっぱり私に吸血鬼の血を入れたのは彼女ということか。


「先に君が私の血の結晶を飲むんだ。恋華さんが無事吸血鬼になれるとなってからじゃあ、また君は逃げようとしてしまうかもしれないからね」

「しないわよ!」


 焦り、叫ぶ真理愛さん。

 彼女は右手を差し出して大橋さんを睨んだ。


「飲めばいいんでしょう⁉ 早くよこしなさい!」

「まあ少し待ってくれ。私が先に君の血の結晶を飲まないと。今の君が先に私のを飲んだら、隷属されかねないからね」

「くっ!」


 大橋さんは真理愛さんへの愛を囁きながら、全く彼女を信用していない。

 ある意味、理解しているというのかもしれないけれど……。


 ギリッと歯嚙みし綺麗な顔を歪める真理愛さんは、呻くように分かったと告げる。