闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

「え?」

「っこの!」


 何が起こったのか分からない私とは違って、真理愛さんは何か反応する。

 でも間に合わなかったようで、見えた顔は悔し気な表情になっていた。

 その顔に「え?」と呟くと同時に、拘束されていた腕がそのまま後ろに引かれる。

 肩に誰かの手が置かれたと思ったら、すぐ近くで大橋さんの声が聞こえた。


「照れていないで早く私と《相愛の誓い》を交わそう、真理愛。……それまで恋華さんは返さないよ?」

「っ⁉」


 私、人質にされた⁉


 それを理解したと同時に、ドクンッと今まで感じたことが無い胸の鼓動を覚える。


「っ! え?」


 ドクン、ドクンと、何もしていないのに大きく速くなる鼓動に戸惑った。