闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

「この君の血の結晶を見つけたとき、とてもいいことを思いついたんだ」

「……何かしら? 私を隷属させるつもり?」

「隷属? 愛する君にそんなことはしないさ」


 警戒の色を見せる真理愛さんに、大橋さんは楽し気に笑う。


「最近知ったんだが、吸血鬼がお互いの血の結晶を飲み交わすと、《相愛の誓い》となって誰も二人を引き離すことが出来なくなるらしいんだ」


 そしてどこからかもう一つ雫型の赤い宝石のようなものを取り出し、真理愛さんの血の結晶と並べた。


「これは私の血の結晶だ。……真理愛、もう誰にも邪魔をされない様に飲み交わそう」

「そんなこと、するわけないでしょう?」


 近付いて来る大橋さんを睨みながら、真理愛さんは私をかばうように前に出る。

 そんな彼女を憐れむように見た大橋さんは、突然目の前から消えた。