すると、大橋さんが眼鏡の奥の瞳に嘲笑するような色を宿して簡潔に答える。


「力ずくで連れて行くことになるね」

「そうですか……分かりました。大人しくついて行きます」


 私は諦めのため息を吐いて彼らに従うことにした。

 少なくとも彼らは私がヴァンピールにならない様に管理すると言っているのだし、何より櫂人と会えなくなるわけじゃないらしいから。


「ありがとう、恋華さん」


 ホッとした様子の久島先生に見送られ、私は大橋さんと学校を後にした。