闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

「で、そんな黒王子が自分のバイクに片桐さんを乗せたんだろ? そりゃ女子連中は面白くないんだろうよ」

「そっか……」


 理解の言葉を返しながらシェイクを飲んで、ふと気付く。


「ん? あれ? でもそれって女子の場合だよね? 男子も遠巻きになったのはどうして?」


 そうだ。

 初めはむしろ近付いて来ていた男子。

 でも、私が櫂人先輩に気に入られているかもってなったら離れて行った。

 あれはどういうことなのか。


「ああ、それは単純な話。黒王子が怖いからだよ」


 今度の疑問に答えてくれたのはハンバーガーを一つ食べ終えたキヨトくんだ。

 入れ替わるようにケンジくんが食べ始める。