闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

 わ、私、学校でなんてことを⁉

 というか今の見られた⁉


 慌てて起き上がり身だしなみを整えながら声の人物を見る。

 焦げ茶の長い髪を緩く巻いた、可愛い系の顔立ちをした女性。

 白衣を羽織っていたから、保健室の先生だと分かった。


「す、すみません!」

「ああ、いいのよ。“唯一”を前にした吸血鬼はどうしたって抑えが効かなくなるものみたいだから」


 ただ場所は考えて欲しい、と困ったように頬に手を当てる先生。

 その先生の言葉に私は「え?」と驚きの声を上げる。


「今、吸血鬼って……先生、櫂人のこと知ってるんですか?」

「もちろん。というか、櫂人くんから何も聞いてないの?」

「え?」


 逆に聞かれて、何も聞いてないよね? と思い起こす。