闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

「てめぇら! 総長が来たぞ⁉ 並びやがれ!」


 その声に、ただの集団だった男たちが整然と並び深く頭を下げた。

 総長という言葉が出ただけでここまで変わるなんて。

 櫂人の統率力というか……カリスマ性が凄い。


 櫂人が通れるよう開けられて並んだ彼らの間を私たち三人は進んで行く。

 そうして階段を数段上って振り返った。

 軽く見回しただけでも三十人以上はいる。

 四十……ううん、五十人くらいはいるのかもしれない。


「みんな、急だったけど集まってくれてありがとな」


 少し壮観な眺めに、櫂人が声を掛ける。

 張り上げているわけでもないのに、櫂人の声はよく響いた。