闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

「それくらい愛される覚悟、決めとけよ? 俺はもう完全にお前しか見れない……溺れるほどに、な」

「櫂人、先輩……」

「櫂人でいい。敬語もいらない。両想いならお前は俺の彼女だろ? 恋人同士なら、対等だ」

「そんな、急に言われても……」

「呼んでみろよ。ほら」


 顎を固定されたまま、色っぽい微笑みで見つめられる。

 そんな状態で呼び捨てにしてみろなんて……なおさら呼びづらい。

 ドキドキして、恥ずかしくて、視線を逸らしたくなる。


「れーんか?」


 でも、視線が揺れると催促するように呼ばれる。

 その様子は楽しそうで、ちょっと悔しくなった。

 むーっと、少し不満を表してから口を開く。

 きっと、呼ぶまであごを離してはくれなさそうだから。