闇の総長はあたらよに運命の姫を求める

「やっと見つけた。……会いたかった、俺のおひめさま」

「っ! わたっ、しも……会いたかった、ですっ」


 十二年前と同じように私をお姫様と呼ぶ櫂人先輩。

 それが、確かにあのときの男の子だという証拠に思えて……昂った感情は涙として零れ落ちた。


「恋華……?」

「あ、あれ? ごめ、なさい……。嬉しくて……」


 そう、嬉しかった。

 言葉にして、やっと昂った感情の名前を知る。

 嬉しい……とても、とても嬉しい。


 会いたいとは思っていても、名前も住んでいる場所も知らなかった。

 だから、いつか会えればいいとだけ思っていたのに……。

 それがこんなに早く会えた。

 しかも、好きになった人が会いたかった人だったなんて……。