「はい、今日の仕事は終わりにしましょう。」

 創さんのそんな声で、一斉にぐでーっとなってしまった皆さん。

 あはは……皆さんお疲れなんだな……。

「うー……お菓子食べなきゃ帰れないよー……。」

 隣の都真君はそう言いながら席を立ち、しばらくしないうちに帰ってきた。

 帰って来た都真君の手には甘そうなお菓子が収めてある。

「はいっ、先輩!」

「え……いいの?」

「もちろんですっ!」

 都真君は私にお菓子を渡してくれて、にこにこと微笑んでいる。

 こ、これ……貰ってもいいのかな……?

 一瞬そう思ったけど、都真君は大きく頷いてくれたからありがたくいただくことにした。

「美味しい……。」

 都真君からもらったお菓子はチョコレートマーブルのクッキーで凄く美味しいものだった。

 甘党の私にとって、それは至福の食べ物。

 都真君も幸せそうに頬張っていて、見ているこっちが幸せになれそう。

 だけど、他の皆さんは……お菓子は食べていない。

 天さんや宵闇さんはどこかの貴族のティータイムかと思うほど優雅な雰囲気を醸し出してコーヒーを嗜んでいるし、皇先輩に関しては……ね、眠っている……。