私は恥ずかしがりながら、怜さんと灯に話した。

「……俺らの方がロマンがあるのう」

「いや、ありませんっ!!!帝谷さん!」

もう、関西弁、出てるし……。
灯も関西弁びっくりしてないし。

……何で?

秋風楓はまだ、分からなかったが、灯は文化祭で、
怜さんの関西弁を見てるから慣れてると聞くのはそのあとだった。


「ま、聞いたとこで、終わり、ということで!では、私は帰りまーす!」
「わ、私もーーー!」

私と灯は、魔王様の城から逃亡しようとしたのに。


魔王様と側近No.1がーーーーーーーーーーーー


「ダメです」

「ダーメだっつてんだろ。馬鹿子犬め」

ーーーーーーーーーーーー許さない。


「逃げよう!!!これは逃げよう!!!楓!!!」

「うん!!!逃げるぞーーー!!!灯!!!」


「逃すかよ!!!」

「逃さねえよ。楓。俺は、迎えに来たんだ」

「行くぞ!!」なんて怜さんに言っているけど、私と灯は気にしない。

私は、今、気づいた。
国民的人気俳優のお家は、お城は広すぎだと。

だから、やっと魔王様のお城の大きい扉のドアノブに私と灯が、手をかけたと思ったら。



ドンッ!!!!!


「「待て」」


私の体の隣と、灯の体の隣に、強い手が一瞬にして、音を叩いた。

「……っ!!!!負けるな!!楓!!」
「灯も。……同じく!!!」

私と灯は、ドアノブに手をかけ、扉を開けようとした途端。


「「んっ……!!?」」

私と灯、どっちも、口を塞がれて。

「後は、お任せします。義數様」

「あぁ。……存分に楽しんでこい。怜」

いやいや!!どんな話を!!!!
してるの!!!

私も、灯も、顔、ちょーーう赤くなってるし!!
ど、どうしましょう!!?