はぁっ。はぁっ。

下駄で走っているから、カランコロン少しだけうるさい。

ドッパーーンと遠くから聞こえるけれど、そんなのを聞いてられない。


魔王様の待ち合わせ時間を過ぎていたんだから。

“きっと”と思った、私が馬鹿だった。





魔王様は、待っていて、くれるかな?





魔王様は、本物の魔王様になって、私を奴隷のように見下して、注意をしてくれるのかな。



なんだろう。




魔王様に会いたいと思ってしまうのは。


魔王様。

魔王様。


好きです。

告白、したいです。
そんな感情が、心の底から、浮かび上がってくる。

魔王様は、時計塔にーーーーーーーーーーーー