【side先輩】

あぁー。俺の恋、終わった。
……だけど、俺は、楓が王政義數と付き合っても、絶対、邪魔はするし。

あと、楓の首にキスマークつけたし。
もう、俺の邪魔する計画は始まってる。


切ないというか、嬉しいというか。

兵雅のトラウマは、過去に捨て去ってしまえばいいのに。

……そのかわり、楓の頭の中は俺で全部埋めようとしたのにさ。



全部、王政義數に取られた。


恨みは少しだけあるけど、楓が幸せだったら、それでいい。

……いや、恨み、少しだけじゃねえな。

いっぱいだ。

どうやって、王政義數は、楓を堕とした?
王政義數がいなければ……!

まっ、ベタな発想だけど、俺はそのことを胸に閉まっておこう。
王政義數だけと会ったときは、とことん、言葉の喧嘩、やろっかなー?



俺は、自分に誓う。




とことん、王政義數の、いや、魔王の邪魔をするってな!



AoBaは、いや、子王葉透は、魔王に立ち向かう、勇者のようなオーラで、秋風楓を誘った花火大会を、1人で見ていた。