ーーーーーーーーーーーキーンコーンカーンコーン。

学校の1日の終わりの鐘が学校中に2回鳴り、響き渡る。


「お疲れ様っ」

耳元に響く声と。

「……ひゃっ!?
……放課後になった直後に声優の声、出さないでくださいっ!」

変な声。

……だんだん、私、耳元、弱くなってきてないっ…?
と思ったのは確か。

「……フッ…可愛いぃー」
また、私の頭をポンポンと先輩の手が乗せられる。

「……せ、先輩っ。見てますって……」

見てるよ……またっ。
こんなにも、先輩、有名なんだからっ……!


「誰が?」

えっ?

「……えっ?
女の子たちが……?」

心の中で同じ言葉が出る。
そして、私は先輩が質問を答える。

「なんでハテナなの?……というか、女に興味ねえし、触りたくねえ」

……ええぇっ!?

なんか、興味ないとか触りたくないとか、怖くないっ!?
言い方っ!?

「……じゃ、じゃあなんで、私のことは……「俺が大好きでたまらねえ人だから」

「……えっ?大好き?私のことが!?嬉しいですっ!」

嬉しい〜!!と思っていたら。

「……マジで鈍感生娘め」

私をすごく睨みながら言っている先輩。

「……き、生娘って…!?」

「失礼じゃないよ。だって、楓は何やっても良い…「良くないです!」

「……あ、そうそう。」

な、流されたっ……!?

「……花火大会行かない?」
「えっ?」

花火大会って……。

『絶対来い』

……っ…これは行かないとだし。

「……ちなみにどこの…?」

「えっ……あぁ。ここ。」
そう言って、先輩の携帯なのかを、私の席の机に差し出して。

……っ!?

『絶対来い』と言われた花火大会の日付は同じだけれど……
……花火大会をする場所が少しだけ違う!?


どうしよう……。

でも、時間、絶対来いと言われた花火大会と少しだけズレてる。

そうなのだ。

絶対来いと言われた花火大会の時間は、19時〜20時で。
先輩に見せられた花火大会の時間は、18時〜20時で。

……行けるかも?

魔王様より、怜さんに電話して、承諾を得よう。

うん。大丈夫だ。


“きっと”