はい。
…状況を整理しましょう。
私は現在、先輩と一緒に人気がない裏庭から、私のクラスの教室へと向かってる最中です。
なのに……何でいるんですか?ここに……魔王様という名の王政義數が……!!
嘘。
嘘!!
絶対、会わないと思ったのに…!!!
と、いうか、ここに、いていいの!?
……芸能人が!!
仕事あるでしょ?!
夢かとびっくりするくらいに、私の目の前に立ってるんですけど?
「何でいるの?」
「そっちこそ」
王政さんと先輩はその言葉を交えて、沈黙をしている。
……ちょーう気まずいんですけど?
私は、この空気が重すぎるし、気まず過ぎるので、
私が、「何でいるんですか?」と聞いた。
魔王様の供述は。
「……迎えに来た」
「……むか、えに……来た?!」
はい。『迎えに来た』
私は魔王様が言った言葉を繰り返しながらびっくりしております。
……そりゃあそうじゃないですか。
ここに芸能人がいて、「迎えに来た」なんて言われたら、
女の子なら、絶叫するか気絶をするか、驚愕しますよね?
私の驚愕は小さい方だけどさ……!!
本当に何で、いるの……?
私の隣にいるモデルさんは……
……すごく黒い微笑みを浮かべている。
……やばいっ!!これは……喧嘩という名の戦争が始まりそうなんですけど?!
気まずいし!!
「……何でか?」
「……はいっ!」
聞きたい!!何でか!!
「それはなーーーーーーーーーーー」
王政義數の話だと、昼休みの時間まで戻るらしい。