ピヨピヨと鳥が窓の外側から聞こえる。
そして、私は………
「〜♪〜♪〜♪♪」
携帯の目覚まし音で、「んんっ……」と言いながら、目を開ける。
「……おはよう。私」
はい。秋風楓は自分に語りかけてきます。
「ん゛ん゛っ〜〜〜!!」
上半身をストレッチをベッドに座りながらやり、
自分の服をクローゼットから出し、パジャマから着替える。
気持ちいぃ〜〜!!
顔を洗って、歯を磨いて、いつも通りに下の階に降りて、灯に「おはよう!」と言う。
今日は学校の日(平日)なので、7時起き。
灯は灯ママ曰く、お寝坊さんらしいけれど、私が来たときから早起きになったらしい。
嬉しいことなのか、怖いことなのか分からないけれど、朝ご飯を食べる。
灯ママが作る、朝ご飯は美味しいそうで。
ご飯と味噌汁、おかずは、鮭が焼いてある。
朝から涎が出そうだ。
と私は口から涎を閉まって、
「いっただっきま〜す!」と言って、灯と一緒に早食いをする。
パクパクと灯ママが作った美味しい料理を、食べて、
「行ってきますっ!!灯ママ!」
灯の家の扉から、学校に向かった。
ーーーーーーーーーーーガラガラっ。
「「おはようっ!祐美!」」
私と灯は「せーの」とも言わずのシンクロ。
私たちもびっくりで、声をかけた張本人=祐美もびっくりしていた。
「……お、おはよう。灯、楓……」
「す、すごいわね……」なんてギョッとした目で祐美は、私たちを見る。
灯はというと、「すごいね!!楓っ!!」なんて、
私の両手を握りながら、教室の中でジャンプをしていた。
私は、びっくりしながら、灯のジャンプを見ていた。
「おはよう。楓?」
「……!?」
にやあと笑う顔は声でも想像できる声が……私の後ろから聞こえる。
……えっ?
私は咄嗟に声がした方へとすぐ振り向く。
「先輩?」
な、なんで……?!
1日だけって言っていたよね……?
先生が言っていたのは、ちゃんと聞いてた!!
なのに……何で……
「……いるんですか?先輩?」
「……それはねー……俺の弟を見に来たからかな〜?」
「……先輩は弟いないでしょ?」
「……えー。分かっちゃったのー?」
「ぶー」と頰を膨らます先輩。
その姿が可愛かったのか、クラスの女の子たちは、瞳はハートの形。
心は、度肝を抜かれたように、体の力が抜けている。
「……そりゃあわかりますよ?」
「ふふん」と私は上から目線で、先輩を見る。
そして、私は笑顔で射抜かれないという耐性。
それを見た、灯と祐美はあんぐりした表情で、私を見ながらこう思っただろう。
「(楓って……化け物だっ……!!!)」
と。
その灯と祐美の顔が分からない、1時間目が始まる前の秋風楓であった。



