『日本最大級の花火大会!開催!!〜autumn〜』…?

これ、有名な花火大会だ……TVで見た事ある……。

すごい広い公園で、何色も光る火は、花火1個で色づけられる。

TV中継がやっていたりして、TVでも綺麗だから……
……本物を見ると、感激しちゃうだろうなぁ〜。


そして、もう1個の紙、手紙は……。


『絶対来い』


としか書いてなかった。
その字は明らかに、王政義數の字で、字でも命令口調。

これは行かないと……ダメですよね……。

私は花火大会のポスターと手紙を手で強く、握る。

そして、その紙たちは……


はっ……!!ぐちゃぐちゃになっちゃう!!

……ぐしゃぐしゃにはならなかった。秋風楓の早い気づきによって。

「良かったぁ〜」と言いながら、私は安堵の息を深く吐く。


……あっ!花火大会の日付!……確認してなかった!
慌てて、その花火大会のポスターを見る。


日付は……?

『10月1日!10月の最初!絶対見たら損しない!』

日付は、ポスターの紙の裏に書いてあって。
私は、後で気づくけれど、そのポスターの裏には、チケットに出来る紙があったのだった。


10月1日……。
大丈夫だと思う……じゃなくて!!

大丈夫!!だっ!!

行かなかったら、こうなるだろう。


「なぜ来なかった?」

「……お仕置きを換算しようか?」

「……お前なんて誘わなければ良かった」

「奴隷のお前が、なぜこの俺に会わない?」

……なんて言われそう!!

秋風楓は分からなかった。
秋風楓の頭の中は、魔王様=王政義數は、
本物の魔王様のような口調の色に染まっていることを。


「楓ちゃ〜〜ん。もう寝る時間よ〜!!」
扉の向こうから聞こえる、灯ママの声。

もう、灯ママという口癖になっている私は、もう棄権をしていた。


「あっ……はぁ〜〜〜い!!」
私は扉(灯ママ)に向かって、大きい声で、返事をする。


もう。寝なきゃか。

私は時計を見る。
…そして、電気を消して、今日という1日が……終わった。


キスは思い出さなくて良いから、寝よう!!