「……楓!!緊張してるの…!?」

「う、うん……塔堂さんは……?」

「塔堂さんじゃなくて!灯って、呼んでよ…!!」

なぜか、その仕草を一瞬見た時、俺は、すぐに胸が鷲掴まれた。

「おいっ……大丈夫か?義數?」
グループになる前、中学校の男友達と喋っていた。

「……あいつ、誰?」

俺はあいつ(楓)がいるところへと指を指す。

「あっれぇ〜?国民的俳優・モデル・御曹司様は……「おい。その前に、国民的ってまだだよ。」

「……あっれぇ〜?自覚あっるの〜?」

「……ねえよ」

「沈黙がありましたがぁ〜?」

「……ねえっつてんだろ」

俺はその男友達の心の中に棘を刺すように、睨み返す。


「……っ怖いですねえ〜?国民……じゃないっ。
有名俳優・モデル・御曹司様は……「あともう1個、お前、何、三種の神器みたいに言ってんの?」

ツッコミながら、そのイベントの担任の教師が、「始めますよ〜!」と俺たちみんなに言って来ていた。


「よ、よろしくお願いします……」

「……っ可愛「言うな」

「ほ、本物の……お、王政義數さんだ……」

ポカンと口を開け、そう言っている、あいつの隣にいるやつ。


交流していくとともに、スタンプもあるらしいが、面倒くせえ……。

こんな考案を考えた……って、親父から言われてた。


『そんなに人を見下すな』って。


『見下したいやつはいるが、その中には、良い人だっている。
お前は……絶対出来る子っつちゃあ、お前がレッテル貼られてるみたいだし……うーん。
……あっ!お前は……絶対、好きな人、愛している人を見つけろ。絶対、お前の助けになるから』

とそう俺に、言って、その明日に……親父は亡くなった。

親父は大企業の取締役社長だった。
母は、親父の秘書をやっていて。

だんだん、その2人とも惹かれ合って行ったらしい。


2人とも、亡くなった原因は。



『がん』


だった。



親父がずっと。ずっと。
俺を助けてくれた。


『お前は俺の仕事を継がなくて良い。お前は自由な方へと突き進め』


俺が闇に入ろうとしていた時に、親父が慰めてくれた。

母も慰めてくれた。


『あなたは……私の自慢の息子。
あなたは……雅和さんが言ったように、あなたは自由に生きなさいっ…!!
私は……雅和さんと同じように死ぬのかもしれないけれど……義數……私はあなたのことを世界一愛しています。』


『……?父さんが一番じゃないの?』


『……っそれはねー……でも、あなたはーーーーーーーーーーーー』



ーーーーーーーーーーーもっと、素敵な人たちに出会って、愛しい人を見せて!
愛は…ものすごく影響をもたらすのだから!!



と言って、母も、父の二年後に相次いで亡くなった。

亡くなった年は、俺の小さい頃だった。


親戚中たらい回しになって、俺は1人で生きていくことに決めた。

だから、最初は……というか、今もあるけれど。

心の中が、言葉が、トゲトゲと心情が腐りながら、相手に言っていた。


母さんも、父さんもひどい……!


だって、俺を置いて、亡くなったんだから……。


でもある時、母の親戚なのか……俺を引き取ってくれた。