「………お゛い゛」


「……っ!?」

「お前、楓に何した?……まぁ、お前が正志ジジィのご祝儀の金から信用してなかったけど」

「……な、んで……」

「お前、いつも、俺の好きな人を邪魔するじゃねえかよ。正々堂々と真っ向でアタックしろ」

「……っだって……數くんのことが……「それ以上言わなくていい……楓にやったこと……ぜってえ許さねえけどな?」

ニヤニヤと笑う顔は……花奈視点では……本物の魔王が物凄い覇気(オーラ)死刑と言っているみたいに見えた。
そう、そのニヤニヤの笑う顔は、ドス黒い笑顔で花奈を見ていた。


「……でさー。楓はどこだよ?」

AoBaは、さっきのヘラヘラ顔から、一気に真剣の顔へと変わる。

花奈は気にしねえのかよ!!?

と思った自分は少しだけいたが、花奈はもう、気にしない…いや、まぁひどいこと言うが。


二度と見たくはねえけどな。


小さい頃から幼馴染だったのに、意地悪女へと裏返って。


「……ご、ごめんなさい…」

「それ以上、謝るな。もういい。楓には二度と近づくなと約束しろ」

「は……いっ」
と言いながら、ボロボロと涙を流し、俺の家の敷地から出て行った。

「おい。俺を忘れるな。……楓はどこだ?」

「どこだろうなー……「教えろ」

おぉ。俺と同じようなオーラで俺に話して来る。

「……俺の家…「あ゛ぁ゛!!?お前……楓を…「落ち着け」

やはり怖いな。

元ヤンキーは。

楓は知らないだろうけどさ……AoBaが…先輩がな。
元ヤンキーだなんて。