もっと、命令したい



「誰?」

「……だ、誰でしょう……?」

「誰だ?っつてんだろうが」

「……っ…せ、先輩っです……」
そう私が、言い終わったときには、魔王様は口を閉じていた。

あれ?

で、出よっかな?

私はそう思い、ポチッと電話するの緑のボタンを押す。
そして、私は携帯を耳に当てようとしたそのとき。

ガシっ。

すごく強く私の腕を握る。
その私の腕を握ったのは…………


ま、魔王様?


……魔王様だった。

魔王様は、すごく顔を(しか)めて、私の腕をまた、強く握る。

「……っいたっい……」

『?どうした?楓?』
耳から聞こえてくる先輩の声。


「……だ、大丈夫です。」

私は先輩に話す。

『……っはぁ〜良かった。』
そして、すぐ先輩から返事が返ってくる。

だけれど、私の腕を魔王様は離してくれない。
……そして、魔王様の顰めた顔も強くなっている。

「……ま、魔王様?」

私はやっと小声で声が出せた。
魔王様に小声で話す。

そのとき!!

魔王様が一瞬にして、私の耳元に近づいて。

「静かにしてろ」

「へっ?」

小さい声と小さい声が話している。
その声は携帯が古いおかげか、携帯が声を拾っていないのか、先輩に一ミリたりとも、聞こえていない。

先輩には、私(楓)がずっと沈黙しているから、頭の中に………


「?」


……私(楓)とは違う疑問符が出るだけ。