ブルー・ロマン・アイロニー



あるところにロボット技師の男の人と、ロボット工学の研究者の女の人がいたの。


ふたりはすぐれた腕と頭脳を持っていて、周りの技術者や研究者たちから一目置かれていた。


もちろんすぐに、アンドロイドの研究や開発に深く携わるようになった。

ふたりは誰よりも研究に熱心だった。

アンドロイドを愛していたから。


そんなふたりが出会って、惹かれ合うのは当然のことだったのかもしれない。

そうしてふたりは愛し合って、ひとりの子供を授かった。


ここまで来たらもうわかるでしょう?


そう、その技師はわたしのお父さんで、研究者はわたしのお母さん。



天才と呼ばれたふたりの間に生まれたのが、わたしだった。