って、そんなこと呑気に思ってる場合じゃないんだって……!!


「美都、甘いもん食べたくない?」

「た、食べたい……!」

「ん、じゃあこっちおいで」


いつのまにか使用人さんが用意してくれたたくさんのお菓子が、綺麗なテーブルの上に並べられていた。

奏くんは私に向かって大きく手を開く。


「え、えっと……」

「早く」

「わ、わかった……!」


恥ずかしいけど……ぎゅって、私もしたい……!!


そう思って、ぎゅっと奏くんに抱きついた。


「ふふっ、俺の可愛い美都。もう離してあげなーい」

「えええっ……!?」


天使に見えて小悪魔な奏くんに、お菓子と共に丸一日甘やかされちゃうことをまだ私は知らない……。