またしばらく経って、お昼休みを迎えた頃だった。


「美都様」

「皐月さん!どうしたんですか?」


今度は皐月さんが教室に来ていたのだ。


「護衛として参りました」

「大丈夫ですよ?」

「いえ、そう言うわけにも行きませんので」


にこっとスマートに笑ってくれた皐月さん。


「じゃあ、一緒にお弁当食べましょう!」

「はい、是非」


なんだか、皐月さんってお兄さんオーラがあるんだよなぁ。


「皐月さんって妹さんとかいるんですか?」


つい気になって、思い切ってそう聞いてみた。


「よく分かりましたね、いますよ」

「そうなんですね!」


通りでお兄さんっぽいわけだ!


「……あ、思い出しました」

「?何をですか?」


どうしたんだろう?

ポカンとしている皐月さん。


「妹の弁当、今日渡すの忘れてて……」

「それは大変ですね……。今持ってるんですか?」

「はい」


それはよかった……!