「……知らないな」


使えないやつだ。


……美都、あんなやつのところに行ったりしないよな……?

こんなに心配になるなんて……生まれて初めてだ。


「……失礼するな」


そう言った皐月はどこかへ去って行ってしまった。


……なんだか、やけに嫌な予感がするな。


だけど……気力が、出ない。


美都不足だ。


俺が思うに……美都は、俺とあの女(美波)になにかあったんじゃないかと誤解していると思う。


もちろん……処分……したが、それ以外何もない。


一番重要なのは、美都をどう説得するかだ。




しばらく、ボーッと美都とどうすればいいか考えていた。


だけど……思いつくこと全て、失敗したらと怖気付く。


小さい頃から、全て完璧にこなせていたのに……。

本当俺は、美都のことになると弱虫になるよな……。

 
でも……だからこそ離したくない。