告白をされて……

観覧車から降りた私達。


私は、どうも複雑な心境にいた。


こんな私に好意を持ってくれて、とても嬉しい。


そして……心が、揺らいでしまうんだ。


もしかしたら、私が遥希くんと結ばれて……奏くんと美波さんが結ばれれば、私以外はみんなハッピーエンドを迎えれるんじゃないかなって。



「美都様……!勝手にどこか行かないでください」

「あ、すみません!」


そうだ、こっそりって2人で乗ったんだった。


「はぁ……もしなにかあったら、どうするつもりだったのですか」

「遥希くんが一緒だったし……安全でしたよ?」

「だからそうじゃ無いんですよ」


はぁぁと大きなため息をついた皐月さん。


申し訳ありません皐月さんっ……でも私はこうして安全だから……。


そんなことを心の中で思った時だった。


「……ここにいたんだな、美都」


低音で……カッコよくて、優しい声。

聞き慣れている。

今はご機嫌斜めなのか、少し怒っているように聞こえる。


「奏、くん……?」