ホワイト・ターン・オレンジ〜夕日色の白い部屋で幼なじみと甘いひととき〜

 別居だけれど、近いからとよく新の家に来ていた彼のお祖父さん。
 主に新の遊び相手をしに来ていたみたいで、わたしも一緒に遊んでもらったことがある。

 お葬式には御焼香をあげに行ったし……。


「何か望みはないかって聞かれて、答えた。そしたらちょっと手助けするからあとは自分で頑張れって。ただの夢かも知れないけど、変にリアルだったからさ……しかもほのか、タイムループしてるっていうだろ? それでなのかなって」

「なんて願ったの?」

 新の話の通りだとしたら、わたしがループしているのはその望みが理由ってことになる。


 よく倒れて自信喪失していたんだから、貧血で倒れないようにしてくれって所かな?

 でもそれだとわたしがループする意味って?

 疑問に内心首をひねりながら、新の言葉を待った。

 そして、紡がれた言葉に頭の中が真っ白になる。

 
「……ほのかが俺の彼女になればいい……俺が、ほのかの彼氏になりたいって……そう願ったんだ」

「え?」

「きっと、俺が気持ちを伝えるために必要な時間だったんだ……ほのかのループは」

「新……それって……?」


「ほのか、俺……次でちゃんと言うから。だから、次の俺に答え聞かせてくれよ」

「え……?」

 ただただ驚き、目を見開くわたしの肩を新はトン、と押す。