ホワイト・ターン・オレンジ〜夕日色の白い部屋で幼なじみと甘いひととき〜

 好きだって告げる勇気はまだないけれど、側にいるのを嫌がったりしてないってことはちゃんと伝えたかったから。

「そっか、良かった」

 嬉しそうにはにかむ新にキュンとする。

 ああ、もう。
 ホント好きだなぁ。

 二人きりになることは少なくなったけれど、子供の頃からずっと近くにいて……いつの間にか好きになっていて……。

 もう新のどこが好きとか分からなくなってる。

 新っていう存在そのものが好き。

 それくらいわたしの中で大きな存在になってるから、逆に告白するのも怖くて出来ないんだけどね。


 なんて思いながら新の笑顔を見つめていると、その表情が今度は真剣なものになる。

「じゃあ、さ。その……男としては、どう思ってる?」

「え……?」

 わたしの心を読んだかのような、不意打ちのような質問に言葉を失う。

 どんな表情をすればいいのかも分からなくて、真顔で固まってしまった。


 それを見た新は慌てて「やっぱいい! 何でもない!」と叫ぶ。

 でも、わたしの胸はドキドキと鼓動がどんどん早くなっていく。


 男としてどう思ってるって、どんな思いで質問してきたの?

 まさか……。


 期待に胸が膨らんで、表情が取り繕えないほどへにゃっとなってしまう。