ホワイト・ターン・オレンジ〜夕日色の白い部屋で幼なじみと甘いひととき〜

 と言って新は立ち上がり、ドアの方へ向かう。

 一通り開かないのを確認してから、ベッドで待っていたわたしのところへ戻ってきた。


「……マジで開かないな……」
「でしょ? ホント、なんでこんなことになってるのかな?」
「……」

 わたしの疑問にまた少し考え込むように黙った新は、少ししてからポツリと話し出した。


「なぁ……せっかくだから聞きたいんだけどさ」

「ん? 何?」

「ほのかって、俺のことどう思ってる?」

「へぇいっ⁉」

 予想もしていなかった質問に変な声が出てしまった。


「ほら、俺がこうして倒れるようになってからいつも一緒に帰って貰ってるだろ? 友達と約束とかしてるときもあるんじゃないか?」

「え? ま、まあ……」

 確かにそういうときもあるけれど、友達はわたしが新のこと好きなの知ってるからむしろ応援して送り出してくれるというか……。

「そうやって迷惑かけてるからさ……本当は嫌がられてるんじゃないかって気になってたんだ」

 シュンとする新をちょっと可愛いと思いながら、そういう意味での“どう思ってる?”だったんだなと理解する。


「嫌がってないよ、嫌だったらちゃんと言うもん。これでも幼馴染だよ? そういう遠慮はしてないよ」

 笑顔でハッキリと告げる。