「よっこらせっと」



買い物を済ませて帰宅し、別室に荷物を置いた。

一時はどうなるかと心配してたけど、誰にも見つかることなく、無事に終わって良かった。


買った水着を取り出して、体に当ててみる。

セパレートもいいなと思ってたけど、露出が少ない分日焼けもしにくいだろうから、こっちを選んで正解だったかも。明日はこの上にパーカーを羽織っていこうかな。


──ガチャッ。



「あ、いたいた」



鼻歌を歌いながらしまっていると、いきなり部屋のドアが開き、肩をビクッと揺らした。

ノックもなしに入ってくる人物は……この家の中でたった1人しかいない。



「ビックリした……何?」

「ちょっと話があって」



慌てて立ち上がり、智に体の正面を向ける。

いつものおちゃらけた顔ではなく、口を閉じた神妙な面持ち。何か相談事があるのだろうか。



「お前さ……何か俺に隠してるだろ」



すると、私を見据えていた瞳が疑い深い色に変わった。



「えっ……? なんのこと?」