「灯、祐美ちゃん。楓ちゃーん。もうそろそろ寝る時間帯だから、お別れよぉ〜!」
なんて下の階から響く、灯ママの声。
やばい。……『灯ママ』という言葉が完全に頭の中、体中に染みついている。
「「「はーい!」」」
私たち、3人は灯ママに聞こえるぐらいの大声で返事をする。
楽しかったねぇ〜。
また話そうねっ!
また、王政義數のゴシップ聞かせてねっ!
とか、私に言ってきたり、楽しそうに私たち、3人は階段を下り、祐美を私と灯は家まで見送った。
「はぁ〜〜っ。疲れた。」
「私、説明、下手っぴだから、説明してくれてありがとう!やっぱり、楓の説明は上手いね!」
「フフフッ!嬉しい…!!」
「ニヤケが止まってませんぜ?楓様?」
なんて話していたら、もう灯の家に着いた。
そして、灯の家の扉を開ける瞬間。
私は何故か、息を吸い込んで、大きな声を出そうと思ってしまった。
……癖がやっぱり残ってたんだ。
なんて思いながら苦笑いを一瞬だけ、私はかまして、灯の家に入って。
初めての居候の1日目は終わった。



