はい。それは至って同意します。男の人。
私は、うんうんと言いながら、コクコクと頷き、目を瞑る。

その大声を聞いた人たちは、声が出ない空気の圧迫感なので、目を大きく開く。
それが、見えてない私(目を瞑っているため)。

そして、私は目を開けて、目の前の王政さんを見る。

「あぁ。そうだ」
ニヤリと笑って、男の人の手を強く握り、また王政さんは男の人だけキッと睨む。

「なっ……」
口から言葉も出ない状況。

そりゃあそうだ。
黒いオーラで、目が笑っていない笑い方で私と男の人を見ているのだから。
今にも、怒ってきそうな笑い方で。

本当に魔王様がご降臨したかのような。


「……っくそっ」
「クソじゃねえ…お前、俺のメイドに変なことしてねえよ…な゛?」
「し、してねえよ」

「したような顔して……まぁ良い。お前のことは見逃してやる」

「……っ覚えてろよ」
と言いながら、少しだけ早歩きをして、私と王政さんのところから去って行く。


「…はぁっ…行くぞ」
私の腕を強く掴み、最初の足を踏み出す王政さん。
「えっ……!?また!?」
私は私の腕を掴んでいる手を見る。

そして……「楓。結婚破棄なんて、どういうことだよ」

なんか、尋問が起こりそうな予感がします。