「早くー!!塔堂さん!!秋風さーん!!」

教室の扉から、クラスメイトが覗きながら、そう言った。


「やばい!!やばい!!」


もう、行列出来てるじゃん!!

私と灯は少しだけ早歩きして。

先生は文化祭のときは、何か緊急のときにはいるけど。
文化祭を楽しんでいる身なのでね。先生は。


パトロールはいないと願いたいっ!!

と願いながら、教室に私と灯は滑り込みして、準備をしていた。


そう思っていたとき。



「きゃああああああ!!」


と廊下で女子の悲鳴が鳴り響き。


クラスメイトの女の子気になって仕方がないので、鳴り響いたところを見ていた。
私と灯は片方の瞳を瞑って、女の子の行き先を見ていた。


……って、なんで、悲鳴?

と思ったけど。


……ん?待ってください。


これは……もしかしての……?


不思議に思う、私だけの疑問感。
………そして、なぜかの2回目の悪寒。

私は恐る恐る、廊下を見ると。



「やっほー。来ちゃった。」
と言い終わると。

口パクで。


『馬・鹿・子・犬?』



……出たぁーーーー!!

甘々魔王様になるかと思えば、俺様魔王様ーーー!


もう。みなさま、お分かりでしょう。


「みんな!ちょっと休憩行って来ます!」



これは。




逃げます。




「ちょっと、さっき昼休憩をしたばっかじゃん……!!」

なんて声があったけど。


すぐに「私が休憩を取る」理由はクラスのみんなは分かった。

そして、クラスのみんなは理由を声で述べないようにしていた。



私は、そんなことも知らずに。



廊下を走り回って。

全速力で逃げていた。





『カエデハニゲルヲセンタクシタ!』

まるで、私が、クエストやモンスターから逃げたように。
頭の中では語り出していた。




やばい。これは。なんか、怒られそうな予感ですよ……?



……逃げる!!




逃げよう!!