「では行ってまいります。」

魔王様と怜さんが言って、扉を開いて、いなくなる、魔王様と怜さん。


私は手を振りながら、魔王様と怜さんを送る。


私も10分後、学校に行かなければならない。

学校は、怜寵(れいちょう)中・高等学校。
私は、中学生のときから、ここの学校で。

灯と知り合ったのも中学生のとき。


まぁ。中学生のとき、元カレに告られたけど。

まぁ、それは置いて置いて。


………さてと、行きますか!学校へ!!





魔王様の家から学校まで、徒歩10分。
少し遠い、ぐらいかな?


灯とは、通学路で出会って、会ったら、一緒に行く。


今日は、灯と会う……「おはよ!楓!」


会いました。



今更、説明するけど。

塔堂灯(とうどうあかり)。
私と同じ、高校1年生。

私より、綺麗な顔で。
笑顔がとっても綺麗。

あと、今日も、男の子から呼び出しくらってるんだって……!!

そう。塔堂灯は。

1日1回は男の子に告白されている。
というか、1日1回は少しマシなくらいで。

年下の中学生にも告られてるみたいですよ………!!


すごいよね!!


私は灯が隣にいてくれるだけで安心なんだけどね?


って、私が灯に言うと、灯の精神と顔のニヤケが止まらないから、やめておこう。



「ねえ。ねえ。休み時間に教えてね?国民的……「はい。はい。分かったよ。」


私は呆れながら、灯のワクワク顔を見ていた。










キーンコーンカーンコーン。




2時間目終わりのチャイムでもあり、中休みが始まるチャイム。





とうとう、このときがやって来た。


灯に話すときが!!

と胸に秘めながら、灯に国民的俳優の王政義數とあった経緯を話すと。

というか、どこが国民的俳優だよ。王子様だよ!

私には魔王なんだからーーー!!


それも灯に言ってみると。




「ふぅん〜?楓様はそう思ってるんですねぇ〜?」


今日はニヤケ顔が無いと思っていたのに……!


来ちゃったよー……!

灯様のニヤケ顔が………!!


なんて私が思っていたのなんて、露知らず。



だって。


「……へっ?」

私には、灯の言葉、話の意味がよく分からなかったから。…そして、私の頭にはてなマークがのぼっていたとき。




ガラガラッ。




私たち教室の扉が開く音。




「あのー!!誰か、図書委員の人!いますかぁー!!?」


女の子の声がして、クラスの目が一気に、女の子の姿に集中する。

私も、灯も、女の子に目が行く。



「ねえ、楓!図書委員じゃん!!」


「あぁっ。そうだけど?」


委員会はどれもやりたくなかったけど、やんなかったから、暇だし、簡単だろうと思い、私は図書委員会に入った始末。


「言われてるんだから!!!行けばいいじゃん!!」


「…あっ。そうだね!」

私は椅子から立ち、女の子のところへ向かう。


……?どうしたんだろう?



女の子がいるところに着くと。


「あのっ!図書委員の方!図書館の本が倒れちゃったので、手伝ってもらいますか!?」


と言われた。



……図書委員だから、図書の本も片付けないとなの……!?


まぁいいや。



「分かりました!行きましょう!」

とニコッと笑って、後輩に言って、図書室の方に指を差す。


「はいっ!」




まぁ。こんな感じで、終わりました。