うぅ………!!どうしよう!!


私は困り顔になりながら、目を瞑り、考える。


……どうしよう……!!
私がそう思いながら、心の中と同じ言葉の顔をしていたら。





「何?……俺に助けてほしい?」



こういうときだけ、俺様魔王様は……



超甘々になる。




「……ちがっ「くないよね?」


私の答えを遮られる魔王様の声。


……もう図星って…書いてありますか?

私は魔王様に聞くと。


「書いてあるよ。馬鹿子犬」


「……ううっ」


「……あぁー……可愛い…!困り顔も……大好き」


「へっ?!」

私はさっきの言葉に動揺して、変な声も出るし、頭の中が混乱してしまう。



「……ごめん。お前が聞いたから、夜、感想も聞かして…と言ったが、お仕置きを換算しようと言っていただけだ」



にやあと笑う姿は……まさに、本当の魔王様の顔・姿に見えた。



魔王様……が。


本当の……魔王様だぁーーーー!!!

心の中で悲鳴をあげる私。



「……嘘ぉーー…!」


私は困り顔で、涙腺が緩みながら、言うと。
そして、私の声も悲鳴みたいな声。

魔王様は更に、顔を赤くして。


口を片手で覆って。


「可愛い……!!」を小声で言いっぱなしだった。

顔が変わったり、変わったりしなかったり。

だけど……私の耳では聞き取れなくて。





「ん?……なんか言いましたか?」



「言ってねえよ。だけど、夜のことは覚えてろよ……?」



「アイアイサー!!」

私は敬礼のポーズで、夕方に玄関で魔王様を迎えていた。






【魔王様、御降臨!】