咲き誇れ、麗しい華。

騎馬戦の練習の時は見学しているが、演舞の練習には欠かさず参加しているとのこと。


相当クラスの雰囲気がいいんだろうな。じゃなきゃ毎日参加なんてできないもん。

頑張り屋さんな先輩に比べて、私は……。



「そうなんですか……すごいですね。私、毎日嫌々ながら練習してるのに……」

「えっ。ちょっと応援団、そんな難しい振りつけにしたの?」

「いや……素早い動きはあるけど、指先まで神経使えとかの細かいやつはないよ」

「本当に? ややこしくない?」

「ないって。既存の振りをちょこっとアレンジした程度だから、そこまで……」

「……」



信じきれないのか、再びジト目を向けている。

ああああ、私が後ろ向きな発言をしたばっかりに……。



「すみませんっ。難しいってわけではなくて。上手くできるかが心配で……っ」



誤解を解こうと慌てて口を開く。



「他の人よりも覚えるのが遅かったので、自信が持てないといいますか。振りつけは、何も問題はないのでっ」

「そうだったんだ。確かに、みんなが先に進んでると不安になるよね」