咲き誇れ、麗しい華。

眉間にシワを寄せ、キュルルルと悲鳴を上げるお腹をさする。


ダメだ、全然内容が入ってこない。
やっぱり、さっき急いで飲んだのがいけなかったんだ。


本を閉じて机に突っ伏すも、痛みは治まらず。

こんなところ見られたら、また男子たちが面白がる。とりあえず避難しないと。


周囲に誰もいないのを確認して席を立ち、ゆっくりと階段を下りて保健室へ。



「失礼しまーす……」

「あらあら、どうしたの?」

「お腹が痛いので休ませてください……」



ドアを開けるやいなや、心配した様子で先生が駆けつけてきた。

支えてもらいながらベッドに腰を下ろす。



「来たばかりで悪いんだけど、ちょっと会議に行ってくるね。体温計と来室表、ここに置いておくから」

「はい……」



そう言い残してカーテンを閉めた先生。
横になると、パタンとドアの閉まる音がした。


……これは奥のドアから出ていったな。