咲き誇れ、麗しい華。





「いってきまーす……」



半袖から長袖に移行した、10月初旬の月曜日。

いつもよりワントーン下がった声で家を出た。


今朝、もう1度スマホを見てみたけれど、未読のままだった。


忙しくて見る暇がなかったのかな。それか、体調を崩してて気がつかなかった?

それとも……ブロックしているの?



「……もう、訳わかんない」



ボソッと呟き、小石を蹴り飛ばす。


傷は癒えず、深まっていく一方。
同時に、真子の態度にだんだん腹が立ってきた。


元々頑固でプライドが高いのは知っている。

振り返れば、今までの喧嘩も、先に折れて謝っていたのはほとんどが私だった。


たった一言でいい。「私こそごめんね」って。

そう謝ってくれれば、許してあげようと思ってたのに……。


思いきり蹴った小石が低く宙を舞い、排水溝の中に入った。


そもそもよく考えたら、発端は真子だよね?

本を返し忘れてた私も悪いけど、名札を付けていたらここまで大事には発展しなかったわけだし。

割合でいったら、断然あっちのほうが悪くない?