咲き誇れ、麗しい華。

そう言わんばかりに真子を見るけれど、目を見開いて固まってしまっている。そしてなぜか、顔が真っ青だ。


えっ、どうした? あんなにニコニコしてたのに。

あ……もしかして、言い争っているところを見られちゃったから……?



「ん? 麗華って……君が麗華ちゃん?」

「は、はい……」



鹿江先輩も、真子と同じ形に目を見開いている。


ん? んん? どういうこと?
君が麗華って、さっき呼んだはずじゃ……?



「はいそうですっ。この子が麗華です」



直立して固まっていた真子が、いきなり私の両肩を掴んで先輩に紹介し始めた。



「ええっ!? じゃあ君は?」

「私は真子って言います。すみません、名乗ってなくて」

「いやいや、いいんだよ。俺が勝手に間違えただけだから」



苦笑いしているが、相当恥ずかしかったのだろう、耳が真っ赤になっている。

呆然としていると、真子に手を引かれて図書室の外に出た。



「もう、だから早く出ていけって言ったのに」

「いや、まず説明してよ。自分が麗華だって名乗ってたの?」