咲き誇れ、麗しい華。

「あれ? もしかして忘れた?」

「いえ……っ! 覚えて、ます。ちゃんと」

「え〜? ほんとに?」

「ほんとですってば」



覚えてるに決まってるじゃないですか。下書きのメモが筆圧の跡だらけになるまで何度も書き直したんですもん。

途切れ途切れなのは、先輩がいきなり手を握ってきたからですっ。


軽く睨んで言い返すも、全く動揺することはなく。むしろ、余裕たっぷりに口角を上げて……。



「麗華ちゃんの口からも聞かせてよ」

「えええ、今、ですか?」

「うん。受験に合格してからずっと、この日が来るの、楽しみにしてたから」



強調するかのように、もう片方の手を重ねてきた。

ううっ、ずるいよ。そんなふうに言われたら断れないじゃん。



「……侑希先輩が、好きです」



無茶ぶりに応えた途端、書きつづったメッセージが脳内に全文よみがえった。

すぐさま視線を地面に落として、熱くなった顔を冷ます。