咲き誇れ、麗しい華。

【楽しみだなぁ。どんな服で来てくれるの?】

「ええ〜っ、春っぽい服ですかね。先輩は?」

【俺も、春っぽい服かな】

「あー、ずるい。真似しないでくださいよ〜」



こんなふうに答えをはぐらかされても、結局最後は笑い声が上がる。


先輩も今、同じ表情を浮かべているのかな。

早く会いたいよ。



「麗華、もう3分経ったよ」



楽しい時間はあっという間。ノック音が響いて、ドアの隙間から母が顔を出した。



【あっ、もう時間?】

「……はい。すみません、中途半端なところで」

【ううん、全然。声聞けて安心したし、おめかししてくるって聞いて嬉しかったし。それにレアな親子喧嘩も聞けたし?】

「っ……最後のは、忘れてください」

【んー、やだ。元気になったらまた電話しようね】



可愛く反抗したかと思えば、半ば強引に次の約束を取りつけて。



【じゃ、お大事にね。おやすみ】

「おやすみ、なさい」