咲き誇れ、麗しい華。

「監督は、遠距離恋愛ってしたことあります?」

「ええっ!?」



尋ねたら、うん、予想通りの反応。

サッカー1筋だった俺から、「恋愛」というロマンティックなワードが出るなんて、驚かないほうが難しいですよね。



「まぁ……似たようなことはあったが。好きな人でもいるのか?」

「……はい」



短く返事をすると、今度は口を両手で覆い、なぜか赤面し始めた。

……歳を重ねても、恋愛系の話は好奇心をくすぐるんだな。



「昔クラブに、風咲さんっていう、目がくりんとした綺麗な男の人がいたの、覚えてます?」

「あぁ! 覚えてるよ。薫くんだったっけな」

「はい。その人の妹なんです」



「中学が同じで」と説明しながら、脳内に彼女を思い浮かべる。


第一印象は、元気だけど繊細な子犬ちゃん。
感覚は、可愛げのあるもう1人の妹。

異性の兄弟持ちで、なおかつフレンドリーな性格だったためか、打ち解けるのに1ヶ月もかからなかった。