咲き誇れ、麗しい華。

憎しみと悲しみが交ざった瞳は、今でも脳裏に焼きついている。

あとから聞いた話によると、俺が選ばれたポジションは、昔から先輩が担当していたポジションだったらしい。



「大会の後も朝練あったから、気まずくて」

「周りから、何か言われたりは……?」

「なかった。一応、みんながいる前では話してはくれるんだけど、2人の時は……」



会話は必要最低限。ペアでの練習は、お互いに無言。

あの日を最後に、連絡を取り合うこともなくなり、引退と同時に疎遠に。

2学期に突入し、新体制での練習が始まった。


けれど……自分でも気づかないうちに、心は限界を迎えていたみたいで。



「体育の授業で、さっきみたいに、ボールが飛んできて。いつもは受け止められてたんだけど……なんか、怖くなってさ」



レシーブに失敗したのを引き金に、ボールを見るたびに動悸がするようになった。

それ以外にも、手の震えや冷や汗など、複数の症状が現れはじめ……。

しまいには、名前を呼ばれただけで涙が出てくるまでに悪化してしまった。