咲き誇れ、麗しい華。

自嘲気味に笑うと、彼女の眉尻が悲しげに下がった。


……もう、隠し通せないな。

体育祭で一躍もてはやされていたから、時間の問題だと思ってはいたけど。

まさか、ああいう形でさらけ出すことになるなんて。安全地帯でも油断は禁物だな。



「恥ずかしい話、部活で、先輩と揉めちゃってさ。それが原因で、体調も崩しちゃって」

「それで、小部屋に……?」

「……うん」



紅葉を観ようと言い出したのはただの気まぐれ。

だけど、わざわざこの場所を……ベンチを選んだのは、自分なりの決意だ。



「暗い気分にさせちゃうかもしれないけど……聞いてくれる?」

「はいっ。もちろん」



真剣な顔つきを浮かべ、お行儀よく座り直した彼女。

誠実さあふれる姿勢に、意を決して語り始めた。